幾千年の声を聞く | NICリテールズ株式会社
NIC RETAILS
2022年10月24日

幾千年の声を聞く

壮大なスケールの本が発売されました。普段はミステリーを読むことが多いので、設定は現代です。イメージがしやすく、知っている地名が出てくるので、頭の中にすぐに浮かんできます。この物語は地球上であることは分かっていますが、それ以外は全く分かりません。クドクドと説明されたら嫌になるし、説明されなければぼやけたイメージで読むことになり、それはそれで楽しめません。設定の年数は、まず章の始めに書かれています。が、ゼロが多すぎて分かりませんでした。なのでここはスルーして読み始めることに。

大きな木が出てくるのだな。旅人がそこを目指しているのだな。と、序章の読み始めはまだボヤケていますが、まるで自分自身も木に近づいて行くような感覚で鮮明になってくるのです。そこから木の物語が始まります。そして、その時点ではっきりと世界が見えてくるのです。

スルーしていた年数は、物語の所々に出てくるセリフや情景で“今”より過去なんだな、未来なんだながはっきり分かります。過去の物語は楽しくて、未来になるとワクワクしてきます。変わらないのは木だけ。一体この木は何を象徴しているのでしょうか。表紙も色鮮やかできれいです。ぜひ、手にとってみてくださいませ。

幾千年の声を聞く
青羽悠
中央公論新社

嘉納 芙佐子
リブロ 江坂店

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