ステキな絵がちりばめられた
科学についてのこの本を
訳者の前田まゆみさんは
あとがきに
「これは『もののあはれ』について
語っている本だ」
と書かれています
科学です
と言われたら
後ずさりしてしまうわたしですが
とてもたのしく読むことができました
それぞれの文章のタイトルが
ステキです
そのなかの
「あなたはただ、一番最近思い返したこと だけを記憶している」
を読んで ふと
いつか
つらい気持ちでいっぱいのときに
それはわかっているから
なんにもしなくていいよ
とふいに言葉をかけてくれた友だちに
肩かしてね
とわたしは自分のアタマを
その人の肩に
そっとおいて
そんなふうに言ってくれてありがとう
と言ったことがうかびました
それは
わたしのなかで
だれの目でしょうか
上から
そのときのふたりをみているように
記憶されているのです
「記憶ははっきりして鮮やかで、そしてしばしば、
とあって
まあ 間違いかどうかはさておき
自分で
かわいらしい場面分類?に
ファイルしてるんだなあ
って
笑っちゃいました
世界をよみとく
あるいは
さまざまな視点をもつとは
こんなこと
という
まさに
センスオブワンダーにあふれた
一冊です
ことばにできない宇宙のふしぎ
エラ・フランシス・サンダース/前田まゆみ
創元社
山口 敦子
リブロ 新大阪店