ヘルメス

発売前にゲラで読まさせてもらったのですが、SF小説でこんなにも読みやすい本は初めてでした。SFといってもすぐそこまで迫っているような近未来なので、イメージがしやすくワクワクしました。

小惑星が地球にぶつかり、人類が滅びてしまう！そんな危機を救うために地下にシェルターを実験的に作るところから物語は始まります。実験期間は10年。もう少しでその10年が終わるはずだったのにトラブルが発生。シェルター内で一体何が起こったのでしょうか？そして、小惑星は地球に墜ちて来るのでしょうか？

全てが空想の設定なら途中から飽きてきたかも知れません。ですがこの物語は程よく現実味を帯びているので、他人事じゃなく感じさせてくれます。「どうなるの？“私たち”はどうなるの？」と、途中から自分までもが登場人物の気分になってしまっていました。それぐらい引き込まれるストーリーでした。

オンライン書店【ホンヤクラブ】でもご予約を承っております。私、イチオシの１冊です。ぜひ手にとってくださいませ。

ヘルメス
山田宗樹
中央公論新社