いつだったか
絵本について
ちいさな子どもに
かなしい とか
うれしい とか 言葉で書いても
それはつたわりません
みたいな文章があり
なるほどなあ
とおもった記憶があります
紳士的なくまさんの
いちにちを 淡々と描く
このシリーズを
ちいさかった娘と
なんども 読みました
原文がどんなふうかは
わからないのですが
訳されている文章を
声にだして読むと
リズミカルで
楽しくなります
あたらしくシリーズに加わった
このボートが家という
くまさんのお話を
読んでみると
すこしまえなのでしょうか
イギリスの田舎の暮らしが
そこにあります
ボートに
DARESBURY
とあり
イングランドの村の名前のようです
この物語が
なぜこんなに
胸に響くのか
ふしぎにおもえるのですが
くまさんは
足るを知る
とか
いまに生きる
とかいうことを自然に
していて
ついつい
アタマでばかり
考えて
自分を自分でせきたててしまいがちな
わたしたちに
生きる喜びって
身近にあるんじゃないかな
って
背中で(!)
語っているような気がします…
スージーの
アップルパイカスタードクリームぞえを
ボートでたべたなら
いちにちのおわりに
くまさんのふえで
うたをうたったら
しみじみと
胸に喜びがあふれるでしょう
ちいさな子どもに
そして
近ごろ なんだか
疲れちゃったなあ
という大人にも
ぜひ
手にとってほしい一冊です
ボートやのくまさん
フィービ・ウォージントン/こみやゆう
福音館書店
山口 敦子
リブロ 新大阪店