『論理的思考力を鍛える33の思考実験』はミステリーでもなければ文芸書でもありません。
ビジネス書なのですが、初っ端からミステリー小説よりハラハラし、ホラー小説よりゾクゾクしました。
そして、引き込まれていきました。
思考実験1は暴走するトロッコ問題です。
NHKの番組でも取り上げられたそうで。
私はこの著書で初めて知りました。
簡単にお伝えすると、
暴走するトロッコの進行方向に5人の男性がいます。このままだと5人とも死んでしまいます。
線路の切り替えスイッチがあなたの近くにあります。
線路を切り替えたら5人は助かりますが切り替えた路線の先には1人の男性がいます。あなたならどうしますか?
ってそんなことを初っ端から聞かれてゾクッと。
人命に関わっているのは極論でしょうが、社会に出ると選択を迫られる場面が増えます。
そして、正しい答えはありません。
その時にどれだけの選択肢を考えられるかを著者は何パターンも書いてくださっています。
1人で考えると思い浮かばないものなど読み進めていくとワクワクします。
思考力も鍛えられ物語を読んでいるような充実感も味わえるので、通勤通学のお供にピッタリな1冊です。
論理的思考力を鍛える33の思考実験
北村良子
彩図社
嘉納 芙佐子
リブロ 江坂店