学生の頃に、朝慌てて走っていたら曲がり角でぶつかって恋が始まるかも!?は、憧れのシチュエーションの1つではなかったでしょうか。定番は食パンをかじっている女の子です。実際にかじりながら走るのは難しいですし、とても危ないことなのですがそこには夢がありました。そんな夢をクスッと笑わせてくれる短編からこちらの本は始まります。
ジーンと感動するものから、クスッと笑えるもの、少しゾクッとするものなど、この短編集はどのエッセンスも楽しめる本です。他の作品はおとぎ話や日本昔ばなしをアレンジしたものなのですが、こちらの作品はオリジナルのストーリーとなっています。お子さまから大人までどなたでも読みやすい長さかなと思いますので、こたつでみかんを頬張りながらいかがでしょうか。
遅刻する食パン少女
田丸雅智
光文社
嘉納 芙佐子
リブロ 江坂店