わたしは
こどものころ
図書館で借りた伝記をよんで
すごい人になりたいなあ
とか
テニスの漫画に熱中して
なにかを目指す生き方ができたら
いいなあ
とか おもっていました
そして10代の終わりごろ
自分には これがある
みたいなことが
さっぱり ないなあ
と ちょっと
とほうにくれてしまいました
いわゆるYouTuberの
奥平さんのこの本をみて
そのころの自分がうかびました
そのときの自分は
あくまで
そとがわのことにとらわれていて
自分がどう感じるか
なにがスキか
なにに喜びを感じるのか
そんなふうに
自分の人生をながめるすべを
もちませんでした
自分のペースで暮らしを楽しみたかった
という奥平さん
ご本人がどう感じてらっしゃるのかは
わかりませんが
そうおもって
それを自分の暮らしのなかで
かなえていこうとするのは
とても勇気のいることに
おもえます
なかで
ご自身のお誕生日のすごし方について
特に深く考えずに、
自分の好きなように1日を過ごしただけでした
とサラッと書かれていて
ステキだなあ
としみじみしました
いま この世界に生きていて
チカラをぬいて 楽しむ
目の前のことをあじわう
みたいなことが
とてもむずかしいように
感じることがありますが
奥平さんは
それを軽やかにみせてくれています
かたちだけではなく
そのたたずまいに
ひかれる一冊です
OKUDAIRA BASE 自分を楽しむ衣食住
奥平眞司
誠文堂新光社
山口 敦子
リブロ 新大阪店