出かけるときに
それが仕事にいくにも
ちょっと近所のカフェへでも
一冊の本を持っていきます
たいがい 読まなかったり
数行読んで 携帯をみたりするので
持っていかなくても
たぶん大丈夫なのですが
本があると安心します
そんなふうに
カバンに入れたこの本
村上春樹さんの作品のなかでも
とてもスキなもので
久しぶりに読みました
読み始めると
どんどん読んでしまい
ああ こういう感じは
久しぶりだなあ
ってうれしくなりました
いつか
わたしのスキな作家さんが
あの方(村上春樹氏)は
読書が大好きだから
あの方の作品は
ある意味 その集大成だとおもう
みたいに言ってらして
なるほどなあ
って おもったのがうかびました
物語を読むと
その世界に遊ぶということなんでしょうか
たとえ
ハッピーエンドのお話でなくても
あとに
はーっとため息をつくような
ふくふくとした
たのしさがあります
ピアノ調律師の
「かたちあるものと、
かたちないものと、…」
という言葉が
はじめて読んだときから
ずっと残っていて
わたしもそれを大事にしよう
とそのとき
おもったのですが
目の前の現実のなかで
どういかしたらいいかは
よくわかりませんでした
あらためて読んでみて
いまわたしの前にある
大切にしたい
かたちのないものを
選んでいこう
物語のなかで
遊んで
かえってきて
そんなふうにうかびました
遊びごころって
よくわからないな
とか
近ごろ
こころの余白みたいなのがないね
とおもう
(あるいは
「女の子とうまくやる」三か条が知りたいなあとか…)
あなたに
手にとってほしい
一冊です
東京奇譚集
村上春樹
新潮文庫
山口 敦子
リブロ 新大阪店