高校生の時は、どちらかと言うと小説よりコミックばかり読んでいました。ここまで小説が好きになった理由の1つが『スカイ・クロラ』だと思います。当時は単行本で読んだのですが、表紙の青空に魅了されて、あらすじなど見ずにまさに表紙買いをしました。スカイ・クロラシリーズの表紙は、青空、夕暮れなど、すべてが空模様だったのです。本を並べてそのグラデーションも楽しんでいました。
大人になれない子どもたち、戦闘機に乗って戦う、通称“キルドレ”と呼ばれる子どもたちのお話です。戦闘機で飛び回る空の描写と、主人公の心情の表現がすごくきれいで。映像やイラストがないのに、文字だけでありありと思い描けるのです。そこからでしょうか。私が小説にどっぷりとハマりこんだのは。
そんなスカイ・クロラが、つい先日新装版として発売されました。リブロ 江坂店でもレジ前に陳列しております。この本をきっかけに、『女王の百年密室』など、森さんの独特な世界観にハマってもらえたら嬉しいです。
スカイ・クロラ 新装版
森博嗣
中央公論新社
嘉納 芙佐子
リブロ 江坂店