緑の我が家 Ｈｏｍｅ，Ｇｒｅｅｎ Ｈｏｍｅ

小野不由美さんの文庫新刊が発売されたので早速読んでみました。小野不由美さんと言えばホラー小説のイメージが強かったのですが、今回の作品はただ怖いだけのホラー小説ではなく、青春小説の要素も含まれていて読みやすかったです。

家庭の事情で家を出ることになった主人公。早く出たいがために物件に足を運ぶことなく決めてしまったことが仇となります。物件と相性が悪いと落ち着きません。主人公は新しい新居の窓すら開けたくないぐらいの相性の悪さです。何故主人公は窓が開けられないのでしょうか。窓の外には墓場が…なんてことは無く、見晴らしはいいのです。

管理人さん、同じアパートの住人たち、その人たちとの相性も、なかなか良くありません。いたずら電話に、何も書かれていない手紙。実家から届いた手紙は、誰かに読まれた痕跡が残っています。一体このアパートはどうなっているのでしょうか？と、だけ説明するとホラー小説なのですが、最後には全ての謎が解き明かされます。

その時の感想はただのホラーとは違い、温かい気持ちがこみ上げてきます。ぜひ読んでみてくださいませ。

緑の我が家　Ｈｏｍｅ，Ｇｒｅｅｎ　Ｈｏｍｅ
小野不由美
ＫＡＤＯＫＡＷＡ