図書館の神様 | NICリテールズ株式会社
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2022年12月02日

図書館の神様

瀬尾さんと言えば『そして、バトンは渡された』や『おしまいのデート』など、家族ものが代表的だと思います。きれい事だけではなく、でも読み手も気づかう表現で、老若男女問わず読みやすい作品が多いのですが、今回の『図書館の神様』はおや?っと思いました。少し主人公が投げやりすぎるのです。

それは、瀬尾さんの世界観では投げやりにみえるのであって、一般的に見るとすごく人間味がありました。これはこれで、おもしろいな。と。正義感が強すぎて、クラブのチームメイトを自殺に追い込んだのは私かも知れないと。

それまでは白黒ハッキリとつける性格だった主人公が、大学を卒業したときには田舎町で講師をしながら不倫をしているのです。その講師も特にやる気があるわけではなく。不倫相手とはどうなるのか、主人公はすくわれるのか、明確なゴールはありませんがそれがまた人間味があっておもしろかったです。

図書館の神様
瀬尾まいこ
筑摩書房

嘉納 芙佐子
リブロ 江坂店

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