営業の中心は立川にある。【連載】 リブロプラスとは何か(6) | NICリテールズ株式会社
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    【連載】 リブロプラスとは何か(6)
2019年09月16日

営業の中心は立川にある。
【連載】 リブロプラスとは何か(6)

リブロは、2015年に池袋本店を失ったあと、本店がない状態にある。オリオン書房やあゆみBOOKSにも本店を名乗る店舗はない。登記上、リブロプラスの本店所在地は東京都立川市柴崎町3-6-29であり、これはオリオン書房アレア店の住所と同じだが、社内でアレア店を本店と位置付けているわけではない。同じ建物に万田商事(オリオン書房)の事務所があったため、これを引き継いでいるにすぎない。ちなみに、リブロプラスはその会社名から、あたかもリブロが他社を吸収合併したかのように見えるかもしれないが、実際には万田商事を存続会社として合併し、万田商事がリブロプラスに商号変更したものである。

リブロプラス全82店舗(2019年9月現在)のうち、最も売上高が大きい店舗は、オリオン書房ルミネ立川店。約300坪で、繁忙期には月商1億円に達する。圧倒的な社内の「一番店」である。また、最も売場面積が広いのは、オリオン書房ノルテ店。約800坪で、医書を含むフルラインアップの総合書店として社内随一の存在だ。この2店舗が立川にある。市区町村別に売上高を集計すると、立川市の6店舗が全店売上の16%を占めていて、大阪市の6%、横浜市の5%、練馬区の5%を大きく上回っている。リブロプラスの営業の中心は立川にあるといってよい。

屋号別の構成比をみておこう。「リブロ」38店舗が全社売上の45%を占めている。次いで「オリオン書房」とそこから派生した「PAPER WALL」の合計12店舗で23%。「よむよむ」13店舗で9%。「あゆみBOOKS」と「文禄堂」(改装時にあゆみBOOKSから屋号変更)の合計8店舗で8%。また、外商売上が6%ほどあるが、その6割が立川営業所(元万田商事外商部)の売上である。

リブロプラスは、会社名の印象ほどリブロ中心ではない。店売も外商もオリオン書房の存在が大きい。前回に続けて、そのことを書いておきたかった。このあと、リブロプラスが発展するためには、おそらくリブロとオリオン書房がそれぞれの経緯の中で培ってきたものを、相互比較を通じて形式知にしていく作業が必要だと考えている。キミとボクとは「違う」。どう違うのか。なぜ違うのか。きっとその対話が、新しい共同体を強くするはずだ。

旧リブロ出身の立場から勝手なことを言うなら、オリオン書房との合併で、旧リブロが失ったものを少し取り戻した面がある。失ったものとは、池袋本店とともにあった売上規模、品揃えの幅、そして人材だ。オリオン書房には、大きな売場、大きな売上を支えるために必要な各種の知識や技能をもったスタッフが現存している。彼らから学び、吸収すべきことがたくさんある。(次回に続く)

【連載】 リブロプラスとは何か(1)「昔のリブロ」ではなく、現在進行形の話をしよう。
【連載】 リブロプラスとは何か(2)取次と書店。
【連載】リブロプラスとは何か(3)商品部の役割。
【連載】リブロプラスとは何か(4)違いがわかる。
【連載】リブロプラスとは何か(5)東京・立川、オリオン書房。
【連載】リブロプラスとは何か(6)営業の中心は立川にある。
【連載】リブロプラスとは何か(7)新しい店をつくる。
【連載】リブロプラスとは何か(8)BOOK PARK miyokka!?
【連載】リブロプラスとは何か(9)世界の全体を総覧できる場所。
【連載】リブロプラスとは何か(10)「日販店舗運営株式会社」

 

 

野上由人
営業本部長

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